会頭挨拶
変化でまちを元気に
「今を逃すな!スクラム組んで本気でトライ!」
熊谷商工会議所 会頭 藤間 憲一 
今日のわが国経済は、国外では北朝鮮問題や米国の保護主義政策、国内では人手不足や中小企業の高齢化・事業承継問題など、内外に多くの不安要因やリスクを抱えながらも、マクロ統計によれば海外経済の回復や堅調な内需を受けて、緩やかな景気拡大が続いており、今後もこの傾向が当面続くというのが大方の見方です。しかしながら、熊谷に目を転じますと一部の大企業を除き多くの中小企業がいまだ低迷したままです。また、2027年には本市人口が184,000人に減少し、その後さらに拍車がかかると見込まれており、待ったなしで的確で有効な対策を実行すべき状況にあります。
このような状況下、当所はラグビーワールドカップ2019熊谷開催を地域活性化の絶好の機会と捉え事業を展開して参りました。昨年は、ラグビーワールドカップ2019機運醸成事業としてギネス記録への挑戦やバナーフラッグによるシティドレッシング事業、ラグビー熊谷アフターナイツ事業などに積極的に取り組み、また、「麺 for ALL, All for麺」をスローガンに全国ご当地うどんサミットを開催し多くの来場者を得るなど、多くの成果を得た一年でありました。
さらに、最大課題である中小企業の「稼ぐ力の再構築」では、ものつくり熊谷、まちづくり熊谷、熊谷市観光協会などが一体となって連携効果を生じ、特に若い力が結集された年でもありました。
本年は主スローガンであります「変化でまちを元気に」に加え、「今を逃すな!スクラム組んで本気でトライ!」を年度スローガンとしました。新たに策定された熊谷市総合振興計画のリーディングプロジェクトである「スポーツ・観光交流都市」つくりの具体的政策の一部として、官民連携でラグビーワールドカップ2019のレガシー基盤づくりを進めるとともに、地域中小企業がスクラムを組んで自らの変化を本気でトライすることを目標に掲げました。現在我々中小企業はものづくりの均質化、インターネット取引の拡大、人材難など直面する多くの問題がありますが、自らを変化させ、時に応じて企業が連携してスクラムを組み、従来枠外へ向って挑戦し、独自の領域を作りあげることが、稼ぐ力のゴール(再構築)となります。
ラグビーワールドカップ2019熊谷開催まであと1年半です。本年度は、中小事業所向け支援事業を含めさまざまな事業で成果本番の年と位置付け、会員の皆様ならびに熊谷のより多くの人々と一致団結して、チームワークで地域産業の振興と地域社会の発展に向け邁進いたす所存でありますので、一層のご支援ご協力をお願いいたします。